ALPINE GUIDE Tsutomu Sugisaka
アルパインガイド 杉坂 勉
(社)日本山岳ガイド協会認定上級登攀ガイド

ジャパン・アルパイン・ガイド組合(J・A・G・U)所属
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ガイド山行の記録
5月1日(土)〜3日(祝) 北穂東稜〜涸沢岳縦走
  

  

  
 今年のGWはいい天気!皆さんはどこへ行かれましたか?私達は穂高に行ってきました。
 今回の目標は北穂の東稜から北穂〜奥穂と縦走し、西穂まで抜けるという長大な計画です!
 初日はすがすがしい天気の中涸沢へ。しかし屏風を廻りこみ涸沢から見上げた穂高の山々は、真っ白な雪をたくさん身に付け、冬山さながら。今年の穂高はかなり厳しそう!!
 翌日は6時に涸沢出発。北穂の東稜は予想通りかなり雪が多く、岩稜もまだまだ雪の中。慎重に急雪壁と雪庇をトラバース。順調に北穂に到着。しかし今日の核心はここからでした。
 北穂から滝谷のトラバース、涸沢槍、涸沢岳と渡って行きますが、直前に降った重たい新雪と、その下のアイスバーン、そして所々に点在する青氷が、行動を困難なものにしています!特にトラバースの多いこのルートは、本当に緊張させられました。最後の涸沢岳の登りも、当然階段は雪ノ下・・。3〜4級程度の岩と氷雪壁を乗り越えて、ようやく登りきりました。
 穂高岳山荘にたどり着いてみると、何と今日は状態が悪く、誰も奥穂まで登っていないとの事!我々も大事をとり、ここから先はあきらめ、翌日早めに下山して来ました。
 でも前日の縦走はかなり登り応えもあり、充実感に包まれての下山でした。
 来年はパワーアップして西穂まで行くぞー!!

3月30日(火)〜31日(水) 八ヶ岳 赤岳登頂
    ちょうど悪天続きの間隙を縫って、赤岳に行ってきました。
 ところが八ヶ岳は前日までの降雪で真冬に逆戻り。2週間前と様子が、ガラッと変わっているではありませんか!テカテカだった文三郎の登りも、適度にステップが切られて登りやすく、快調に高度を稼げました。
 ところがやはり頂上直下はカリカリ。強風に煽られれば、足元が危うい感じでした。
 このところ八ヶ岳の稜線は、激しい寒暖の差によりガリガリ状態。そのため滑落事故が増えています。皆さん、今年の八ヶ岳は要注意ですよ!!

3月27日〜28日 戸隠(飯綱山)山スキー




  
 なんだかあまりパットしない天気予報の中、初めてスキーガイドに行ってきました。今回は山スキーのクラシックな入門ルート、戸隠の飯綱山西登山道にチャレンジです。
 いざ出発し長野についてみると、予報とは裏腹に割りといい天気!初日は戸隠スキー場で軽く足慣らしをしました。
 翌朝はこれまた予報とは裏腹にまずまずの天気!!早速越水ゲレンデから瑪瑙山へ。北アルプスまでは望めないものの、荒々しい戸隠山や高妻、黒姫をバックにいよいよスキー登山開始!まずは瑪瑙山からのくだりを無難に滑り、コルからシールを付けてハイクアップ。小さなギャップをいくつか越えながら、やがて飯綱への最後の急登へ。何回かキックターンも交えて登りきると、360度の大展望!
 飯綱神社のある1909ピークで大休止をした後、シールを外していよいよ滑降開始!ちょっと表面の硬い難しい雪質と、濃い藪に悩まされながらも、木々の間を軽快にスラローム???
 やがて萱ノ宮の鳥居をくぐるあたりからは、傾斜もだいぶゆるくなり、スキーをこぎこぎ。1400mを越えたあたりからは、そのまま右手の沢へギルラン手気味に下り、無事林道まで滑りきりました。
 豪快な滑降こそ無いものの、機動性を生かし野山を駆ける、スキー登山の醍醐味を堪能した1日でした。 

3月21日〜22日 赤岳主稜
    天候不順な3連休でしたが、皆様いかがお過ごしになられてでしょうか?私達は大荒れの中日をやり過ごし、22日の最終日に赤岳主稜に行ってきました。
 21日に遅めの入山で赤岳鉱泉に入り、翌22日、まずまずの天気に回復した中、鉱泉出発。順調に高度を上げ、カリカリに凍ったトラバースを無難にこなし、いざ主稜へ!今年は極端に寒い日と暖かい日が交互に来たせいか、主稜の岩という岩には薄く氷が張り、雪壁はカリカリのアイスバーンと化していました。
 ホールドの乏しくなった岩壁帯と、カリカリのアイスバーンではアイゼンの前爪での立ち込みで、ふくらはぎはパンパン!!稜線に出てからは強風にもあおられ、1ランク上の赤岳主稜を体験してきました。

3月15日 赤岳山荘の人工アイスゲレンデ
    今年は寒い冬かと思いきや、平均気温を見ればやっぱり暖冬・・・。まだ3月半ばというのに、かすかに凍っているアイスゲレンデ探しに四苦八苦の毎週です・・・。そして何と南沢大滝もダメということなので、今週は1日だけの講習ということもあり、美濃戸のおばちゃんのことろでアイスクライミングしてきました。
 さすがにここの氷もだいぶぐずぐずになりかけていましたが、それでももまずまずの結氷状態。
 今シーズン残り少なくなったアイスの季節を、かみしめながら、スクリューのセット、回収の練習も織り交ぜながら登りました。

2月11日 川上村岩根山荘の人工アイスゲレンデ
    小川山の麓にある岩根山荘に、今年新たに人工アイスゲレンデが出来ました。遅ればせながら、2月も中旬に入った今日登ってきました。
 ゲレンデは、長方形に組まれた足場の2面に作られており、初心者用のスラブもありました。結氷状況はというと、今週に入ってかなり気温が上がってしまったため、ちょっと融けかけていました。また追い討ちをかけるように、この日の午後から雨も降り出し、ハング下の薄い部分はさらに薄くなってしまいました。
 それでも氷の厚い部分はまだまだクライミングには十分!
この日も最後にはハングの乗越にも挑戦!程よくパンプして帰ってきました。
 

1月31日〜2月1日 北海道 層雲峡アイスクライミング
  



  
 行ってきました北海道!登ってきました層雲峡!!
 私自身層雲峡はプライベートで行ったことはあるのですが、ガイドで域のは初めて。しかも本州を飛び出し、飛行機で現地入りするなんて、これまた初めて。始めてづくしでわくわく、どきどきで当日を迎えました。
 まずは第一の難関、北海道の、それも特に寒い旭川のテカテカに凍った道路を、一路層雲峡へ。初日はゆっくりと現地入りして温泉に浸かり、明日からの鋭気を養いました。
 明けて31日はまず手始めに七賢峰の滝へ。滝は45mで、出だしの傾斜が85度〜90度といったところ。程よく凍っており、天気も良かったので終日トップロープでのアイスクライミングを楽しみました。
 明けて2月1日は銀河の滝へ。しかし今期最大の寒気が流入してきてしまい、冬型も手伝ってあさからブリザード!気温もかなり低く、マルチでのクライミングはあきらめ、下部の氷でトップロープ。時折両岸から舞い落ちるチリ雪崩を愛でながら、寒い寒い谷間で、それでも北海道のアイスを満喫しました。
 しかしさすがは北海道。傾斜のゆるいトップロープでのアイスとはいえ、スケールがでかいので登り応え十分!次回はぜひマルチでのクライミングにチャレンジしましょう!!

1月23日〜24日 八ヶ岳 阿弥陀岳北稜


  
 このところの強い冬型の影響で、八ヶ岳はどこもかしこも真っ白白!
 ようやく移動高に包まれた今日、快晴微風の中、阿弥陀の北稜に行ってきました。23日の土曜日も、なかなか良い天気でしたが、ちょっと雲が多い感じ。この日は赤岳鉱泉の人工アイス(鉱泉キャンディー)で、アイスクライミング体験講習をして楽しみました。
 明けて24日の日曜日は、早朝から快晴!放射冷却で、かなり冷え込んだ中、赤岳鉱泉を出発。快適に高度を稼ぎ、阿弥陀北稜の取り付きへ。ここまで来ると日も既に高く、ちょっと汗ばむくらいの陽気!真っ青な空の下、アイゼンの前爪をたてて岩稜帯を快適に登攀。思ったほど雪も付いていなかったので、難なく越えることが出来ました。
 待望の頂上は、ほんの少し冷たい風があるものの、遠く後ろ立山まで望むことが出来、まさしく360度の大展望!久しぶりに心地よい冬期登攀を楽しむこ事が出来た1日でした!

1月 9日〜11日 戸台川周辺アイスクライミング
    年明け第二弾はアルパインアイスの入門的エリア、甲斐駒戸台川周辺でのアイスクライミングです!
 成人の日の連休、天気予報もまずまずということなので、予定通り戸台に行ってきました。初日は廃屋の丹渓山荘まで入り、翌10日は奥駒津沢へ。出だしのF1はびしょびしょの水氷、その後F2を難なく越え、いよいよF3へ。垂直こそ無いものの、そこそこ楽しめる氷でした。
 翌日は、舞姫の滝へ行き、基本動作の練習をみっちりしてきました。
 初めて戸台のアイスをしてきましたが、丹渓山荘もなかなか快適で氷も手ごろ。八ヶ岳を卒業してアルパインアイスに挑戦!という感じでなかなか良いゲレンデでした。

2010年 1月2日〜3日 南アルプス 仙丈岳
    今年の新春第一弾は、南アルプスの仙丈岳です。今回は北沢峠にテント泊と意気込んで入山しましたが、2日の北沢は昼頃からものすごい強風!テントを張るのもままならないという感じでした。
 あくる朝は風こそは少し治まったものの、夜半からは雪がちらほら・・・。大滝の頭をすぎ、樹林帯を抜ける頃からは吹雪きに!何度か立ち止まりながらの登高で、何とか小仙丈までたどり着き、そのままそそくさと下山。久しぶりに顔の痛い冬山を味わってきました!
 波乱の幕開けとなった2010年、一体どうなることやら!!

12月22日〜23日 八ヶ岳 アイスクライミング


  
 このところの冷え込みで、心配していたアイスシーズンもようやくやってきました。
 今年のアイス第一弾は、やっぱり八ヶ岳!美濃戸のおばちゃんのところを基点に、22日は南沢大滝。23日は広河原右俣クリスマスルンゼに行ってきました。
 南沢、広河原右俣ともに、氷の発達はまだまだといた感じ。しかも先週末の後だったので、氷はすでにボコボコの状態でした。それでも今年も氷を登れる喜びに、心をときめかせながら、2日間のアイスクライミングを堪能してきました。
 これからの気温の上昇が気になるところですが、年明けもバーチカルアイスに思いを馳せ、いろいろなところに行きましょう!!

2009年12月5日〜6日 八ヶ岳 阿弥陀岳北稜
  

  
 いよいよ今年も冬山シーズンに突入!と、勢いだけは良かったのですが、今年の冬は近年最強の暖冬の模様・・・。本来この週末はジョウゴ沢でアイスクライミングの予定でしたが、氷の姿はいずこやら??ということで、急遽予定を変更。このやりきれない気持ちの矛先を阿弥陀の北稜に向けてきました。
 さてさて、阿弥陀の北稜はというと、訳あって土曜日の回と日曜日の回の2回に分けての登攀となりました。
 土曜日は、天気予報はあまり良くない様子。そこで5時に美濃戸を出発し、ところどころトレースの消えた夏路を、ラッセルを交えてじりじりと登って行きました。そして昼前には阿弥陀岳山頂へ。下りは少々吹雪かれましたが、おおっつ!これぞ冬山といった感じで、冬期登攀を満喫してきました。
 明けて日曜日は朝から快晴!抜けるような青空の下、八ヶ岳独特のボコボコした岩にアイゼンを軋ませ、ピッケルを雪に突き刺し、快適に冬期登攀を楽しんできました。
 はてさてこの暖冬、今後どうなっていくことやら。なんだか身につまされる思いでもあります・・・。
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