ALPINE GUIDE Tsutomu Sugisaka
アルパインガイド 杉坂 勉
(社)日本山岳ガイド協会認定上級登攀ガイド

ジャパン・アルパイン・ガイド組合(J・A・G・U)所属
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  杉ちゃんのWeb日記  
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2010年9月13日(月)
最近仕事してます??

 このところ経過も良好なので、仕事をぼちぼち再開しました。
 といってもクライミングや、山でのガイドはまだ無理・・・。と、困っていたところ、おなじ組合の大先輩K,M(イニシャルではありません)ガイドがら、いい話があるからやってみろと、紹介を受け、アウトドアショップの店頭に立ち、アドバイザーをやっています。
 場所は西部池袋本店の本館8階にある「ひだまり山荘」です。ここで月、水、金の3日間、午後1時から6時の間で山岳情報やギア、ウェアーのアドバイスを行っています。(9月は火曜日と17日、18日以外毎日います!)
 また週末には、セミナー形式のイベントも開催しておりますので、皆様是非一度ご来店下さい。

2010年9月5日(日)
ジョギング開始!

 先週、恒例の定期健診があり、患側の筋力が健側の60%に回復したということで、ジョギングが解禁になりました。
 これまではなるべく膝に負担をかけないよう、早足まででしたが、今後はより一層のパワーアップが期待出来そうです!
 そうそう、昨日の夜、W杯後初の代表がありましたね。対戦相手は、決勝T1回戦でプレトリアの激戦を演じたパラグアイ!あの時はスコアレスドローの末、PK線で敗れた因縁の相手です!
 これまでの歴代代表は、W杯後、あまり調子が上がらないという印象でしたが、この日は終了のホイッスルが鳴るまで集中を切らさず、とても良い内容でゲームを終えたと思います。それに結果も1−0で快勝!新旧の交代や、若手の頑張りも見られ、とても満足の行くゲームだったと思います。
 新生日本代表の新しい船出も、見事勝利で飾れ、私も勇気をもらったような感じです!これからますますリハビリもハードになって行きますが、完全復帰目指して頑張ります!

2010年8月30日(月)
復活・3000m!!


 8月最後の週末は、2泊3日で乗鞍高原へ行ってきました。
 初日は青春18切符を使って、のんびり各駅停車の旅。久々に電車で山に行く気分を味わいました。
 そして着いたところは、高原というだけあってとても涼しく、やる気倍増!翌日にバスで畳平まで上がり、周辺を散策。
 乗鞍岳の主峰、剣が峰が以外に近く見えたので、行けるところまでということで、術後初の3000mへチャレンジ!
 最後の剣が峰への登りでは、ガレに足をとられ多少登り辛かったですが、一歩一歩しっかりと踏みしめて、無事に登頂することが出来ました!
 下りもガレで2〜3回足を滑らせ危ない場面もありましたが、転ぶことも無く無事に下山。受傷後初の山登りらしい登山をやりきることが出来ました。
 こんなことでもなければ、夏の乗鞍岳には登ることもなかったでしょうが、たかだか乗鞍岳とはいえ3000mの山に復帰できたこに、とても大きな満足感と自信を経ることが出来ました。
 また自分自身のなかでは山を見る目も変化してきていて、山々の地形の神秘やそこに生える植物群を見ては、小さな感動を味わい、そんな山行をとても楽しんでいます。
 これからも徐々に山々を巡り、小さな感動を味わいながら、完全復活を目指していこうと思います。



2010年8月23日(月)
家でも筋トレ!

 先週末はちょっと疲れがたまっていたので、どこへも行かずお部屋の片付けと、模様替え??をしました!
 結婚してからこのかた荷物は増える一方で、しかも忙しさにかまけてろくに片付けもせず、部屋は散らかり放題、荒れ放題。寝る場所を確保するもの一苦労といった始末。そこでこの良い機会に思い切ってやってみたのでした。
 汗だくになり、本の整理やいらないものの片付け掃除と、日中一杯かけようやく終了。部屋は見違えるようにきれいになりました。
 また色んなものに占領されていたスペースも取り戻したので、広々として気持ちの良いこと!!
 先週からは筋力測定の結果を受け、家でも筋トレを始めてたので、片付いた広い部屋でのびのび筋トレしています!
 術後3ヶ月も過ぎ、いよいよこれからクライミング復帰に向け、スパートといったところでしょうか。

2010年8月15日(日)
近所を探訪

 このところ、ちょっとだけ遠出していたので、今週は原点に立ち返り近所を探訪してみました。
 上の写真は家の前を流れる浅川(高尾山が源流)と多摩川の出会いです。場所は京王線の成績桜ヶ丘と百草園の間、野猿街道の府中四谷橋とうい大きな橋が架かっているところです。
 高幡不動から浅川沿いに小一時、普段は通らない川沿いの散歩は、真新しい発見や、見たことのない風景との出会いがあり、とても新鮮で興味深いものです。
 また先週は、聖蹟桜ヶ丘の花火大会にも行ってきました。いつもの年ならば、この時期は死のロードに行っている頃なので、こちらも見に行くのは初めて。20年ぶりくらいの花火は、日本の夏だなと感じさせてくれるいいものでした。
 家から電車でも4駅、歩いても1〜2時間の範囲を改めて歩いてみるのもなかなかいいものですね。次の目標は、浅川と多摩川の出合から多摩川をさかのぼり、日野に行ってみることかな・・。

2010年8月9日(月)
入笠山ハイキング

 このところ、マメに更新しております!
 さて先週末はちょっとだけ遠出して、入笠山へ行ってきました。入笠山といっても頂上直下の急登はまだ危険なので、富士パラのゴンドラ頂上駅から大阿原湿原の散策です。
 炎天下での散歩をイメージし、大目の水分を用意して出かけたのですが、この日は曇りがちで風も涼しく、快適に高原の散策を満喫することが出来ました。
 アップダウンが少なく、地味な散策かとお思いでしょうが、今の私にとって、怪我をしている今でなければ行かないところばかりを巡って、なかなか興味深いハイキングを楽しんでいる今日この頃です。

2010年8月7日(土)
お見舞い??

 それにしても毎日暑いですね。
 じつは私の身の回りでも、こっそり前十字靱帯を切っているヒトがちらほら・・・
 昨日はそのうちの一人、昨年のピオレドール受賞者のTKちゃん(そこまで言えば分かっちゃうか・・・)のお見舞いに行ってきました。
 さすがのTKちゃんも、病室でしょんぼりしているかと思いきや、ベットの上で大人しくしているわけも無く、顔の広い彼女なので、見舞い客は私達以外にも6人ほど次々と訪れ、ワイワイ、ガヤガヤとにぎやかなこと!
 しょんぼりしてたら、少しだけいじめてやろうかと考えていましたが、当てが大きく外れてしましました・・・。
 まあそれでもACL(前十字靱帯)仲間ということで、この秋からリハビリ山行に行こう!と励ましあってきました。
 それにしてもあのパワーには驚き。8月後半にはもう山に行くなどといってました。ひょっとしたら、回復俺より早いかも・・・・・

2010年8月6日(金)
術後3ヶ月検診

 昨日の5日、手術を受けた病院で、術後3ヶ月目の定期健診を受けてきました。
 レントゲンを見る限りでは、健を移植する際に骨に開けた穴は、まだ硬化が始まったいない様子。今しばらく静かにしていなければならないようです。
 また検診と合わせて体力測定も行いましたが、健常側で一般成人男性並み、患側に至っては一般成人女性以下しかないとの事!担当の先生からは、さらなる筋トレをおおせつかりました・・・。
 現状は、術後の日常生活レベルの回復を目指すリハビリと、スキーや登山の復帰を目指すリハビリの端境期にさしかかってきているとのこと。まずは患側の一般成人男性レベルの筋力回復が目標でしょうか。

2010年8月2日(月)
毎週末歩いてます!

 先週末は相模湖周辺へ散策に行ってきました。
 散策とはいえ、途中登山道のような箇所もあり、今の私にとっては難易度A!とにかく転ばないように必死で歩きました!!
 最近はだいぶ回復してきたこともあり、ついつい無意識に小走りになってしまったりと、ハットすることもしばしば・・・。気をつけなければ。
 

2010年7月26日(月)
近況報告

 皆様暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
 私は最近、保険で小銭が入ったので、リハビリ用にクッション性の良いジョギングシューズを購入しました。
 先週末は早速その靴を履き、裏高尾の木下沢林道へお散歩に行ってきました。
 木下沢林道は、途中簡単に沢へ降りられる道もあり、冷たい沢の水に足を浸したり出来てなかなかお手ごろのリハビリコースでした。
 往復ゆっくり歩いて2時間、高低差のない水平な道でしたが、まずはハイキング復帰に向け、着々と回復しています!!

2010年7月11日(日)
だいぶ筋力付いてきました

 皆さん暫くぶりです。更新サボってしましましたが、今日から復活です。
 おかげさまをもちまして、だいぶ左足の筋力が戻ってきました。つい2週間前なら、太ももに力を入れようとしてもうまく入らず、フニャと言う感じでしたが、ここに来て力の入れ方を思い出してきたらしく、写真のように力コブも出来るようになってきました。
 ただし先日の検診では、まだまだ順調に回復しているかどうかも分かる段階ではないそうで、今しばらく大人しくしていなければならないようです。
 8月後半あたりからようやくハイキングに復帰できるといった感じでしょうか。
 今しばらく我慢の期間です・・・。

2010年6月20日(日)
歩いてます!

 皆さんこんにちは。
 退院後は自宅療養しながら、週2日のペースで川崎の病院までリハビリに通っています。
 このところ、心配していた膝の伸展具合も良くなり、ほぼ真っ直ぐに伸ばせるようになって来ました。
 そこで調子に乗り、近くのショッピングセンターまでお買い物に出かけてみました。退院当初は膝も伸び辛かったため、歩き方もぎこちなく、すぐに疲れてしまったのですが、この日は調子よく2〜3時間のぶらぶら歩きも問題なし。だいぶ復調してきました!
 ちなみに家では毎晩ワールドカップ三昧。この時期に家でのんびりしているのも久々なので、大好きなサッカー観戦を、毎晩2試合も見れて大満足です!
 いよいよワールドカップも予選リーグ大詰め!24日のデンマーク戦も応援しますよー!!

2010年6月11日(金)
退院しました!!

本日11日、無事退院いたしました!
入院中はお見舞いやあたたかいご声援、本当にありがとうございました。
まだまだ日常生活もままならない体ですが、今後は日常生活復帰に向け、リハビリにもがんばりたいと思います。引き続き回復の経過をご報告いたしますので,みなさま応援よろしくおねがいします!

2010年6月9日(水)
いよいよ大詰め!

 今週に入り、膝蓋骨周辺の腫れも引き、徐々に関節の動きも楽になってきました。懸案だった膝の伸展も順調に進み、間もなく目標値をクリアできそうです。また、筋力も回復してきたので、歩行もだいぶ上手くなってきました。片足立ちだってこの通り!(装具をバッチリつけての話ですが・・)

リハビリもいよいよ大詰め。筋トレを中心に、退院に向けてハードな内容を毎日こなしています!

P.S. 同じ病室には毎週新たな靱帯手術の患者さんがきます。今日も20歳の子が手術を終えて部屋に戻ってきました。車椅子で移動する姿をみて、妙に懐かしさを覚える今日この頃です。
そして車椅子から二足歩行へ・・。進化の過程をひしひしと感じた一日でした。

2010年6月5日(土)
リハビリピンチ!!!

 ここまで順調に進んできたリハビリでしたが、ここに来てヒザの伸びが悪くなり、ちょっと停滞気味・・
また、足を着いた時に膝蓋骨周辺に痛みもあり、思うように歩けません。
という訳で、部屋に帰ってからも膝蓋骨周辺をマッサージしてます・・・。
もうまもなく3週間目に突入なのですが、こんなんで退院は大丈夫なのでしょうか!

2010年5月30日(日)
リハビリ順調です!














皆さん、こんにちは。
最近お見舞いに来ていただいたり、励ましのお便りなどいただき、有難うございます。
おかげ様をもちまして、今のところリハビリは順調です。関節もだいぶ曲がるようになってきました!松葉杖歩行も徐々に初めております。
 また明日からは筋力の回復のための積極的リハビリもはじまります。これから内容によっては、辛いかもしれませんが、がんばります。
あ、でも無理はしません。焦らずマイペースでゆっくりやりますので、ご安心を!


この病院・・この手の治療に評判のところだけあり・・そういえば手術の前に車椅子の練習、車椅子に乗ってトイレに入る練習などなど、徹底している。しかもトイレは写真のように左足を手術した人用、右足を手術した人用とに分かれているのだ!!すごいはー。(ち)

2010年5月26日(水)
杉ちゃんのリハビリ日記-1

術後3日目から、機械を使ってヒザの曲げ伸ばしのリハビリがはじまりました。脚を機械に載せ、目標角度をセットして機械の力で曲げ伸ばしします。
 初日は屈曲位90°、伸展位30°からスタート。そして2日おきに10°づつ角度を増していきます。ちなみに今日はリハビリ開始3日めなので、100°〜20°まで曲がるようになりました。
 初めてやった日は、機械がどこまで曲げてくるかわからず、かなり恐怖でした!!

 CPM室と書いてある・・CPMってなんだろう、
「コンプレッション、プレス??押して押してもっと!!か!」(ち)

2010年5月23日(日)
みなさまへ

 前略 皆様お騒がせしております。
先日5月9日に、日本オートルートの最後の最後で転倒してしまい、左ヒザの靱帯を損傷しました。
自力で下山したものの、翌日には腫れて動かなくなってしまい、11日に病院へ。
そして21日に無事手術を終え、今は安静第一の入院生活を送っております。
 24日からは徐々にヒザを動かすリハビリに入る予定です。
ではまた近況をご報告いたします。

2010年3月23日(火)
谷川岳芝倉沢で山岳スキーを満喫!





 3月23日、かねてよりJAGUのTN(イニシャルではありません)さんと計画していた、谷川岳の芝倉沢を滑って来ました。
 この日は前日までの晴天とは打って変わり、高曇り。それでも万太郎や平標ものぞむことができ、まずまずの天気。昼過ぎからは土樽方面からガスも沸いてきて、ちょっと心配しましたが、国境稜線をたどり、一ノ倉岳につくころには薄日も差し、滑降には影響無さそう。
 少々吹き溜まりの雪質が心配なので、一ノ倉直下の吹き溜まりでスキーカットを試したところ、雪崩の心配は無さそう。それよりも所々に点在するアイスバーンが、恐怖をそそりました。それに出だしは30度を越す傾斜!!出だしは慎重にターンを決め、茂倉のほうへトラバース。東向き斜面には適度に締まった新雪が残っており、こちらは快適!
 ここまで来ると雪崩の心配も、アイスバーンの恐怖もどこ吹く風!?調子に乗ってぶっ飛ばし、新雪の下に隠れたデブリに気づかず、頭から突っ込んで一回転!!「んー調子に乗りすぎた・・・。」
 1000mあたりからは、雪もかなり重たくなり、突然ブレーキのかかる厄介な斜面に変貌。それでも紅芝寮まで無難に滑りきり、ひと安心。後は幽ノ沢や一ノ倉、マチガ沢の大岩壁を眺めては感嘆の声を上げ、土合までの道のりを楽しみました。
 さて次はどの斜面を滑ろうか!

2010年2月7日(日)
第二回ウィンタークライマーズミーティング

 今年で2回目の参加となるウィンタークライマーズミーティング。今年は趣を変えて米子不動でのアイスクライミングでした。
 が、何と今年何度目かになる寒波の襲来で、米子は吹雪き・・・。30人近く集まった日本を代表するクライマー達の中には、滝を見ることなく撤退というパーティーがほとんど!
 私達のパーティーも、龍神の滝を目指し、いつもたどる沢筋ではなく、隣の尾根を、越までのラッセルを繰り返しアプローチしましたが、雪崩の危険や、滝までのアプローチが途轍もなく大変で、とても登れる状態ではなく、コブラ、アナコンダの滝を拝んで撤退・・・。おまけにコブラの滝の下まで行ったところで巨大な落氷を食らい、即撤退!!!
 その晩のテントでは、若いクライマー達のこの1年の話を聞き、またまた今年もかなり良い影響を受けて帰って来ました。
 滝を登ることなく下山してきたのはとても残念でしたが、年に一度はこのような山行に参加し、また心を新たにするのもいいですね。

2009年10月3日(土)〜4日(日)
またまた夫婦で行ってきました!






 お月見山行山行数あれど、数々あれど数あれど、この10月3日のお月見山行は、そんじょそこらのそれとは訳が違う!
 なんちゃって、おお見栄きって見ましたが、行った先は明神東稜。それもひょうたん池に1泊とかなり贅沢なプラン。
 3日土曜日の朝までは雨模様でしたが、翌日曜日は晴れということなので、とりあえず出発。予報がイマイチだったせいか、土曜日だというのに上高地は人もまばら。
 そんな上高地を今回はゆっくりと散策。河童橋でお昼を食べ、嘉門小屋ではスモークチーズを仕入れていざ出発。今回も地図読みの練習で、しっかりと現在位置を特定しながら登って行きました。たどり着いたひょうたん池は、何と貸しきり状態!夜は静かな山々に囲まれ、嘉門小屋製のスモークチーズに舌鼓を打ちながら、中秋の名月を堪能しました!しかし何と贅沢で、何と幸せな時間なのだろう!こんなすばらしいロケーションを僕ら2人だけで堪能できるなんて!
 翌日曜日は風があるものの快晴!ヘッドランプをつけ5時にひょうたん池を出発。ラクダの背、バットレスと順調に越え、明神主峰へ。稜線に出ると風は一層強く、北西風なのかかなり冷たく感じました。そういえば、朝ひょうたん池を出てしばらく行くと、ところどころ山肌は霜に覆われているではありませんか!山はもうすっかり秋なんですねー。明神主峰では強い北西風を避け、南側のポカポカした岩陰へ。なんだかいつまでもこうしていたいような心地よさでした。
 さてさてそんな至福のひと時を味わった後は、ふたたび主稜の縦走です。2峰の岩峰は見た目ほどではなく2Pで難なく越え、わずかな踏み跡を頼りに3峰4峰と越えていきました。そして5峰大地で大休止した後、いよいよ南西尾根の下りに突入です。
 南西尾根は、赤布などのマーキングも多く踏み跡もついているので、迷うような所はなかったものの、途中に出現するナイフリッジの岩稜は要注意!フィックスロープも着いてはいるが、頼りないボルトや立ち枯れの木に巻きつけられているので、ロープでしっかり確保しながら下りました。
 その後も赤布に導かれながら標高差800mの急な尾根を下りきり、岳沢登山道7番の青い看板がある一般登山道に合流。あとはフィトンチットのただよう気持ちの良い針葉樹の林の中をたどり河童橋へ。
 今回は天気にも恵まれ、またまた思い出深い山行を思いっきり味わうことが出来ました!穂高の山々に感謝感謝!!
 







2009年9月22日〜23日
夫婦で越えた甲斐駒鋸尾根





















 甲斐駒ヶ岳は私にとって再生の山。何かに行き詰った時、山に希望が見出せなくなったとき、または怪我でしばらく登れなかった復帰第一戦などなど、これまで何度この山に新たな希望を与えられたことか・・・。
 そんな甲斐駒にあって、まだ行ったことのないルート、それが鋸尾根。前々から行ってみたいとは思ってはいたが、ガイドになってからは、なかなかそのチャンスもなく、今までのびのびとなっていた。そんな甲斐駒鋸尾根に、今回夫婦で行くチャンスに恵まれたのです。
 といっても、この大事なシルバーウェークに仕事がなく(情けない、とほほ・・・。)、例年あたりに行って見たいというお客さんもあり、下見を兼ねて行ってみたのでした。
 21日の夜に戸台に入り、22日早朝5時から行動開始。実は雪のない時期に戸台からの入山は初めて。なかなか新鮮でもあり、しかし久しぶりの戸台川が大雨の影響か大きく変化し、昔の面影がすっかりなくなっていたのには驚かされました。
 暗闇に光る獣の目や、うめき声にちょっとビビリながらもかなり良いペースで角兵衛沢へ。ここから1200mの厳しい登りはカミサンのリードで角兵衛のコルへ。この頃にはあたりはすっかりガスってしまい、展望のないまま鋸岳の核心部、第一高点から中ノ川乗越を越えて行きました。この間の道は明瞭ですが、かなり不安定な浮石が堆積しており、ヘルメットは必携!第二高点から中ノ川乗越への下りも、地図読みが出来れば迷うことは無いが、ガスっていいるとちょっと戸惑いそうなところでした。
 そこからさらに三つ頭を越え今日の目的地、六合の石室に着いたのは午後3時30分。なかなかの行動時間でした。
 しかし六合石室のロケーションは最高!360度山々に囲まれ、正面に見える仙丈は、雲海の上にぽっかりと浮いた、巨大な浮島のよう。しかもこの連休というのに、今夜の石室は貸切!!夕方から日が沈むまで、久しぶりのプライベート山行を満喫しながら、外でディナーを楽しみました。
 翌日も空はイマイチでいたが、甲斐駒山頂に向け出発!
 連休最終日で人もまばらな山頂からは、雲海に浮かぶ八ケ岳や中央アルプスの山々、また遠く南アルプス深南部まで望むことが出来ました。そしてふたりで越えてきた鋸尾根の眺めは、また格別!
 深いガスの中での行動や、実は下りに使った七丈ヶ滝尾根(六合ルート 現在は使用禁止!)は、地図読みの格好の練習にもなり、最後こそは、ヘロヘロになり、歩くスピードはウミガメさながらの下山となってしまいましたが、山の中に居るんだ!という幸福感と石室での贅沢な思い、そして行動中の適度な緊張感を、暗闇の中で戸台を出発し、深い山の中で1泊し、夕暮れの中で戸台に戻ってくるまでの間、思う存分に味わうことが出来、私達にとってはとてもとても思い出深い山行となりました。
 次回に続く!

2009年6月29日(月)
研修してます!

 先週の22日より4日間、立山の登山研修所と室堂にこもり、関西の日本プロガイド協会と合同で、ガイド研修を行いました。
 今回の研修は、私が常々思い描いていた日本風のガイド技術の構築、メイドインジャパンのガイド技術を構築していく上で、いわば土台となる研修でした。
 関西、関東、東海と各方面から熱い情熱を持った!?ガイドが集まり、普段の研修ではあまりやらない実験や検証をメインに行い、新たな発見や事実を確認することが出来、とても有意義な4日間でした。
 今後もこのような研修会を多く行い、我々ガイドが、皆様に安心して有意義な山行を楽しんでいただけるよう、日々精進していきます。
 皆さん今後とも宜しくお願いいたします。

 

2009年3月9日(月)
なくしたはずが!

 このところ4月のスキー研修に向け、スキーの特訓中です。先日の土曜日も、お客さんとの待ち合わせ時間前に、富士見パノラマで早朝練習をしました。調子は上々で、意気揚々と引き上げ、お客さんとの待ち合わせ場所の小淵沢駅に向かいました。ところが・・・。お客さんを乗せ、美濃戸に向かう途中で、富士パラを出る時にグローブを車の上に置いたままであることを思い出しました!「ヤバ・・・」。美濃戸口で確認したときは、既にグローブはどこへやら・・・。その日はちょっとブルーでした。お気に入りのグローブだったのに・・・・。
 そして日曜日の午後、無事にガイドを終え、お客さんとも解散した後、一縷の望みを掛け、富士パラへの道をグローブが落ちていないか、目をさらにして向かいました。しかし路にはグローブの翳も見えません。そうこうしているうちに、とうとう富士パラに到着。スキー場は既に営業終了で、皆家路をたどるさなかでした。「ま、せっかくここまできたのだから。」と、だめもとでインフォメーションセンターを訪ねました。すると!何と!どうしたことか!なくしたグローブは、落し物としてインフォメーションセンターに届けられているではありませんか!!1日ぶりの再会に、ちょっと信じられないような、でも嬉しいような、なんとも幸せな心地よさを感じました。これで、このグローブとも一緒にシャモニのスキー研修にも行けます!
 そういえば、過去にも落としたはずのものを、見つけたことがあったっけ。例えば車の泥除け。1ヶ月後に落としたと思しき林道に行ってみると、見当をつけた場所におちたままでした。はたまた、妻と一緒に八ケ岳に行った時、妻のアイゼンのネジが取れてしまい、外れてしまった時も、ネジがとれた場所に見当をつけて探しに行き、雪の中からネジを見つけたことも。さらに遠い昔には、盗まれたバイクを、二日酔ゲロゲロの千鳥足で歩いていた時に、これはホントに偶然ばったりと見つけたこともあったなー。
 何はともあれ、よかったよかった。

2009年2月19日(木)
唐沢岳幕岩 中央ルンゼ




 伊豆・城ガ崎での仕事を終え、富士山越えて八ッ越えて、行ってきました唐沢幕岩。
 早朝2時に林道終点に集合し、一路幕岩を目指し2時40分に出発。長い長い一日の始まりです。高瀬ダム下までは長靴でアプローチ。ダム下で登山靴には着替え、いよいよ唐沢へ。雪は以外にも硬く締まっており、ワカンなしでも壁の基部に6時には到着。気になる結氷状況はというと、ななんと、壁の中央やや左に白い筋が走っているではないか!今回も一緒のMさんは、「こんな結氷の良い幕岩は初めて!」もう一人のパートナーOちゃんも、「まさしくザ、デイ!」と興奮気味。登る順番も今日に限ってはどのピッチ登ってもハズレなし!早速ジャンケンで順番を決め、いざ取り付きヘ。
 1P目2P目はMさん。特に2P目は今日の目玉。氷は残念ながらつながってはおらず、ここで敗退かと思いきや、そこはさずがMさん。氷がまとわりついた木を登り、切れ切れの草付きを三連発でハングを越えてしまいました・・・。当然その後のフォローも死に者狂い。。。。。
 3P目4P目はOちゃん。徐々に氷も厚くなり、Oちゃんは軽く越えて行きました。
 5P目6P目はいよいよ私の番なのですが、どうも6P目は薄いベルグラにしか見えません。「登れるのかこれ!?」かなりビビリが入りましたが、しかしMさんの「ガンバレー!」の声に度胸を決め、ツララのハングにぶら下がりました!強引にハイステップで乗越すと、ベルグラはやはり薄く、まともなプロテクションは取れません。しかし午後になり、気温が上がってきたので氷に粘りが出、氷質はかなり良い状態。慎重に1手1手アックスを決め、アイゼンを効かせ、じりじりと登って行きました。「怖ぇー!」
 何とか落ちずに登りきり、後はひたすら長い長い雪壁とたまに出てくる氷壁を越え、ようやく午後7、次々に現れる困難な氷に、3人とも満腹状態での登攀終了でした。
 終了点からは右稜にでて、大凹角を下降。よれよれで唐沢を下り、駐車場に戻ってきたのは、あくる20日の午前12時をまわった頃でした・・・。なげー1日だったぜ。。。。。。。
 でも今回もかなり良い登攀が出来ました。MさんとOちゃんには感謝感謝!

 









2009年2月12日(木)
米子アイスクライミング














 このところ仕事の合間をぬって、めまぐるしくクライミングに行っております。今日は同じガイド仲間のHちゃん、それに日本を代表するクライマーのMさんと、米子へ行ってきました。
 明日は春一番が吹くとの予報なので、米子も今シーズン最後か・・・、それなら思いっきり登ってやれということで、一路不動戻しの滝へ。Hちゃん曰く、「先週よりも発達しとる!」とまれ、まずは取り付きジャンケン。このところ、去年からお二人には、美味しいところを持っていってしまっているので、今回勝ちまったら嫌われそう・・・。なんて思っていたら、あえなく最下位。そんな心配は要りませんでしたね。
 さてさて肝心の氷はというと、僕が見る限りでは水氷でもなく、バリバリに割れるわけでもなく、バッチリといった感じ。そして核心の1P目、30mの垂直部分を、Mさんは見事に越えて行きました。2P目はHちゃん。不動戻しを登りきったところで、「俺たちのクライミングはここからだぜ--!」と日と吠え!そう、今回は不動戻しの滝のみならず、Hちゃんの長年の課題、このルンゼを登りきるのが目標です!
 3P目の滝を越え、後はひたすらピークを目指し、ラッセルとところどころ出てくる短い氷を越えて行きました。そして午後1時、我々はルンゼを抜け、ピークに立つことが出来ました。いやーそこからの眺めがまた絶景!、30分ほどポカポカ陽気のピークで、360度の絶景を堪能したのでした。
 そして、それだけではまだ飽き足らない貪欲な我々は、下りしなにも、目をつけておいた氷柱を登りまっくってきました。んー満腹満腹。。。
 Mさん、Hちゃん(おやびん)またよろしくお願いします!

2009年2月5日(木)
スキー研修in白馬
 4月からのヨーロッパスキー研修を睨み、2月4日から6日まで白馬周辺でスキー研修をしてきました。
 ところが、相変わらずスキーの下手な私は、3日間地獄の特訓状態。きわめつけは。5日に行った八方の砂時計。最大傾斜48度で、中間部はきゅっと谷間が狭まり、周りは岩だらけ。一歩間違えてすっころべば、タダではすまないとのこと・・・・。冷や汗たらたら、心臓バクバクで、横滑りそして横滑り。。。。何とか事なきをえました。
 こんな凄いとこ、いつになったら滑れることやら。とほほ。
2009年1月30日(金)
千代士別アイスクライミング?

 北海道の雪崩研修、検定を無事に終え、今日は札幌の知り合いと、かねてから約束していたアイスクライミングです。去年までは研修終了後、何もせずそそくさと帰京していたので、今年こそはと意気込みましたが、このところの暖冬で今年の北海道のアイスはあまりよくなさそう・・・。それならドライツールでも!ということで、千代士別に行ってきました。
 札幌を出発する時、朝の気温はかなり低く道路も凍っていましたが、やはりこのところの暖気で結氷状況はイマイチ。見るのも恐ろしいようなツララが垂れているのみでした。
 そこでアイスは早々にあきらめ、コロラド以来久々にドライツールに挑戦しました。
 いやいや、クライミングもあまりしていない鈍った体には、かなりきつい活が入った1日でした。

2009年1月26日(月)
ガイド協会雪崩研修

 遅くなりましたが、先週の26日より北海道で、ガイド協会の雪崩研修がありました。もう今年で4回目?くらいになるこの研修、当初は札幌の手稲で行ってきましたが、そろそろより実践的な研修をと言うことで、今年はニセコになりました。
 26日にニセコに集合し、この日はチセヌプリスキー場の上で、積雪の断面観察。翌27日はシャクナゲ山まで足をのばし、長沼で雪崩埋没者の捜索訓練をやりました。
 とまあここまで書くと、とてもまじめな研修のようですが、その1/3はパウダースキーを楽しんだのでした!!(私にとってはかなりハードな研修でしたが・・・・)

2009年1月23日(金)
西上州犬殺しの滝アイスクライミング

 今日は当初同じガイドの花谷君と錫杖に行くつもりでしたが、天気が二転三転した結果、西上州に行くことになりました。
 場所は、先日花谷君が偵察してきた犬殺しの滝です。10時過ぎまで降り続いた雨にはたたられましたが、その後は天気回復。林道を車で上がり、犬殺しの滝下へ。結氷状況はイマイチといった感じですが、悪い氷もまた楽し。取り付きでどちらがトップを登るか、恒例のジャンケンです「最初はグー、ジャンケンポン!!」「ウォー勝ったゾー!!」 最近、取り付きジャンケン(仮称)にはめっぽう強い私。まんまとトップを勝ち取ってしましました。
 さてさてラインはというと、当然右のしっかりとしたまで届いている氷柱から中段まで上がり、そのま直上したいのは山々ですが、どうも上段の氷柱に亀裂が入っている様子。君主危うきにちかづかず!とういことで、迷わず左のツララへ。そこからの5メートルはなかなか傾斜も強く、心ときめくクライミングとなりました。オモロー--!
 やっぱりプライベートクライミングは必要ですね。今日も楽しい1日でした。
 

2009年1月20日(火)
杉ちゃんのWeb日記はじまるよ〜!

 このところいろいろな方面から、HP見てますよーと、ありがたいお言葉を頂きます。が、ががががが、が、な、なんと見ているのは、ちっかのコーナーだとか!!!!!!しかも最近やつは、Newちっかのコーナーだとか称し、Web日記などを始めやがっております。巷では不況に伴い合併だの買収だの、このままでは私もHPを乗っ取られてしまう〜!という訳でこの危機を打破するべく、私もちっかのコーナーに対抗し、Web日記を始めることにいたしました!絶対ちっかのコーナーより面白い!!!!皆さんこうご期待あれーーーー。
 ちなみに左の写真は、4月のシャモニスキー研修に向け、浦佐でのスキー特訓中のひとコマです。実は私、スキーはだいの苦手・・・・。このままではシャモニで恥をかくことはおろか、無事日本に帰ってこられるのかさえ危ぶまれる状態です。そこであのちっかの野郎と二人でスキースクールの虎の穴、浦佐のスクールへ行ってきました。今回は1月16日から18日にかけての3日間、特講という講習を受けてきました。それはもう3日間、9時30分から夕方3時30分までのスキー一色の毎日。はじめのクラス分けでは、まさかちっかの野郎と一緒にされるとは思いもよらないことでしたが、蓋を開けてみれば同じ班。かなりショック・・・。ちかっと同じレベルかよーーー。しかしそこはスキースクールの虎の穴、基礎からみっちり仕込まれて、1日目の終わりには、滑りがすでに形になり始めているではないか!!この時点で既にちっかにはかなりの差をつけてやりました。。。
 そんな調子で3日間まじめにまじめにスキーに取り組み、何かスキーというものが見え始めてきたような感じです。帰る頃には二人とも浦佐にハマッテしまい、2月も来るか!という話になっています。さらに今回講習を受けた先生からは、「3日あれば2級が取れますよ!」と言われ、かなり本気になっています。
 はてさて、シャモニの研修まであと2ヶ月ちょい。五体満足無事に帰れるようになるのか、赤っ恥をかきまくって帰ってくるのか、それともモンブラン周辺を滑りまくり、意気揚々と帰ってくるのか。僕の挑戦はまだまだ続きます!今後の報告にこうご期待!!